天候に関する川柳
車体に守られていないバイクにとって、夏は暑く、冬は寒く、時に強風にあおられ、雨は弾丸のように容赦なく降り注ぐ。バイクは空の機嫌に左右されやすい乗り物なのだ。そんな天候・コンディションにまつわるあるあるを川柳にしてお届けする。
防寒を 求めてさまよう 冬ライダー
ただでさえ気温が低い最中に、ほとんど生身の状態で走るバイクの寒さは尋常ではない。どれだけ防寒をしていようとも寒いものは寒いのだ。真冬ともなれば凍えるんじゃないかと思えるほどの寒さで、「冬は冬眠する」というバイク乗りすらいるほどだ。それでも冬ツーリングに魅せられたものは、凍える寒さの中でも走ることをやめられない。エンジンタンクで暖を取ろうとするのもあるあるだったりする。
信号で 待たされエンジン 切る空冷
バイクは風を切って進むイメージがあるからか「夏は涼しくなる」と思われがちだが、直射日光をもろに受けるし、道路からの照り返しがひどいし、なによりも足の間にあるエンジンの熱にあぶられることなる。大排気量であればあるほど熱くなるし、空冷エンジンともなればなおさら熱くなる。信号待ちが長くなる場合は、エンジンを止めるバイク乗りも多い。一方でバッテリーの問題もあってできれば切らないほういいとも聞くので、信号待ちにかかりにくいルート選びをするライダーもいる。
弾丸の 痛みを耐える 雨天かな
バイクで走りながら雨に打たれると、銃弾でも撃ち込まれているのかと思うくらいの衝撃が体を打つ。雨に濡れるだけではない。バイクのスピードに乗って雨に当たりに行くからこうなる。このためにフルフェイスヘルメットを選ぶという人も多いことだろう。ただしフルフェイスはエアダクトから水が入ってくることもあって濡れてしまうこともあるから悩ましい。豪雨に見舞われた日には、車がうらやましくなることもある。
雨の日の マンホールには ご用心
濡れた鉄は滑りやすく、車輪が2つしかないバイクにとってマンホールは大敵。新しいマンホールは滑り止めが施されているらしいが、そんなものはバイクのスピードで瞬時に判断できるものではない。雨の日だけではなく、晴れの日にもマンホールを避けるか、正しく通り過ぎるための練習をしておきたいところだ。もしマンホールを避けられない場合は、できるだけ車体をまっすぐにすること。傾けると一気に滑ってしまう。だからこそ、カーブの途中にマンホールがあったら全力で避けよう。